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寄稿文 カナダ - 日本

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300件目のLittle Free Library
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    手造りの極致を行く庭

     

     その家は拙宅から歩いて10分くらいのごく普通の住宅街にある。

     

      数年前にビクトリア市内のコンドに移ってすぐに、廻りを散策した折り「なんと賑やかな家だろう!」と驚いたのを鮮明に覚えている。家の作りは、何処にでも見かける薄いグレーのペイントが塗られたフレームハウスで、十字路の角に建っている。

     

     その前・横・後ろの庭には、実に多種多様な大小さまざまの花鉢が置かれており、その一つ一つに季節ごとの花がチマチマと植わっている。

     

     だが賑やかなのは花ばかりではない。まるでおとぎの国に迷い込んだかに見える、白雪姫、赤ずきん、7人の小人、シンデレラ姫・・・等などのミニチュアのキャラクターが、これまた庭のあちらこちらに所狭ましと置かれているのだ。呆れると言うよりは、ここ迄来たらもう感心する以外はない。

     

    ミニチュアのキャラクターが至る所に・・・

     

      好奇心満々の私は、通りから丸見えの中庭にも目をやる。さあここにも、レンガを積み上げて造ったピサやバーベキューが焼けるカマドがあり、週末には孫たちのはしゃぐ声が聞こえる。夜が更けても問題はない。自動的に点火する薄紫のネオンが辺り一面を明かるく照らすからだ。

     

     最初に見た時から、家主は時間のタップリあるシニアであろうと予測したが、ある日働いているご夫婦を垣間見て、感が当たったことを確信。人の財布ながら、軍資金もかなりをつぎ込んでいる事が分かる。

     

     リタイアして時間が出来ると、ミノ虫よろしく巣籠して殻の中に入ってしまい「コクーン症候群」に陥る人がいる話はよく耳にする。だがこうした庭造りなどの趣味は健康にも良い事は言を俟たない。

     

    タップリの時間

     

     ビクトリアには、市内の色々な場所にアート的装飾を施すことを後押ししているGreater Victoria Placemaking Networkと言う組織がある。

     

     担当者の話によると、この数か月は外出がままならないために、有り余る時間を利用して自宅の前にLittle Free Libraryを作る人が急増し、その数は何と20個にものぼるとか。

     

     これは自分が読み終えた本を自宅の前に造った小さな図書館に入れて置き、誰でもが自由に出し入れが出来るもの。ただし『一冊持って行ったら、手持ちの本を一冊持って来ること』というのが規則である。

     

     家族構成によって、児童向けの本や絵本が多かったり、スリラー小説、歴史的読みもの、伝記もの等の傾向があったり、種々雑多であったり・・・、と面白い。

     

     私はきっと満艦飾の家もこの期を見逃すはずはないと思い、ある日そばを通ったら案の定!写真のようなのがお目見えしていたのである。

     よ〜くご覧あれ!そんじょそこらに見られるものとは一味も二味も違うことが分かるだろうか。

     

    塀の向こうには母屋から離れたお客用の別棟が建っている

     

     ライブラリー自体はそれ程大きくないのだが、両脇にはがっちりとした木材で造ったベンチが「ハの字型」に置かれている。

     

      本を手に取った人が、ひとまず腰を下ろしてページをめくることが出来るようにとの心憎い配慮がされているのだ。また近くにはバスストップがあるため、シニアでも待ち時間が苦にならず、座って待つことが出来たりなど、造り手の温かみが感じられて嬉しい。

     

     更には、これが市内の300個目のLittle Free Libraryとのことで、ローカル紙のTimes Colonistを始め、小さなコミュニテイー紙もこぞって取材に訪れたために、そこここで話題になっている。

     

    7月1日の建国記念日「カナダデー」の直前にはカエデの国旗が10枚飾られていた

     

     努力の甲斐があってさぞや嬉しい事であろうと、過日家主のJim Pungenteさんに会った時「おめでとう!」を言うと、破顔一笑。「こういう時期だから町を明るくしたかったんだ」と、賑やかな外観とは裏腹に謙虚に語っていた。

     

    〜*〜*〜

     

    西海岸はカナダの他の地域と比べ気候が温暖なせいだろうか、ユニークで開放的(?)

    なデコレーションを施す家もある

     

    以下は目についた幾つかの写真

     

    前庭に素晴らしい花壇を造る家は多いのだが、中にはこんなに古い人形や置物を

    幾つもぶら下げている家もあり思わず笑いが込み上げる

     

     

    海岸から拾った流木を使って動物のフィギュア―を造ったもの

     

     

     

     

     

     

     

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