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寄稿文 カナダ - 日本

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配偶者の呼び方
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    朝日新聞のメルマガ

     

     最近期せずして日本からのメルマガに、「配偶者の呼び方」というのが特集されていた。

     

      一つは朝日新聞で、歌人与謝野晶子の例を挙げ、1915年(大正4年)に夫である与謝野鉄幹が衆議院議員選に立候補した時の記事で、大阪朝日新聞の取材に対して晶子は鉄幹を「宅」と呼んだと書かれている。

     

     「宅(たく)が立候補を決心したのは〜」とか「宅でも私でも政治には元より多少興味を持ってゐまして〜」と言ったと言うのだ。

     

     もちろん『宅』とは夫を家と重ねた古風な呼び方であるため、「自立を志した晶子ほどの人物のセリフとしては意外だ」と解説されている。

     

     時代が時代であったとはいえ、確かに彼女が夫に対しこんな呼び方をしていたことは驚きである。

     

     何故なら、彼女と鉄幹はある歌会で知り合ったのがきっかけで、最初は不倫の関係であったのだ。

     

      師としての尊敬が男女の関係に進み、鉄幹が創立した機関紙『明星』に晶子が短歌を次々に発表したり、また女性の官能を高らかに謳った『みだれ髪』を刊行するなど、当時としてはずば抜けて飛んでいる女であった。

     

     

     また鉄幹と結婚してからは12人もの子供を産みながらも、女流詩人として大活躍した。しかし彼女のその人気に反比例して鉄幹の作品は売れなくなり、家計を切り盛りしたのはもっぱら晶子で、孤軍奮闘しながら一家の生活を支えたのである。

     

     

     続けて同メルマガは、「言葉は時代や社会状況によって変わってゆくものである」とし、「バブル景気に沸いた頃は、記事本文では『主婦』『妻』であるのに、見出しでは『奥さん』と書き、分かりやすさや親しみやすさを狙った表現が用いられている。既婚女性に対する画一的なイメージが伺えるが、今はこうした見出しは殆ど見られない」と解説している。

     

     そして17年改正の社内における記事用語のマニュアルとしては、「夫、つれあり、パートナー」などを例示しているとか。

     

    HUFFPOSTのメルマガ

     

     もう一つ夫の呼び方に言及したメルマガは、常に先端的な社会現象に焦点をあてる媒体のHUFFPOSTで、「『主人』という言葉を使いたくない。けど、会話相手の配偶者をどう呼べば・・・『呼称』に右往左往した私の記録」という記事であった。

     

     これを書いた女性記者は、インタビューの相手が既婚者の場合、その「夫」にあたる人をどの様に呼んだらいいか迷い、読者からのアンケートを募集しているのである。

     

     彼女は色々と思考錯誤し、自分の気持ちにピッタリの呼び方を考えあぐねた結果「お連れ合い」を使っているそうだ。

     しかしまれに一瞬相手に意味が通じず、「会話の流れが途切れることがある」と言う。そこでHUFFPOSTの読者に「皆さんのお知恵をお寄せいただきたい」と。

     

     筆者にはこんな状況が手に取るように分かるのである。「ご主人」という言い方は極力避けたい私も「お連れ合い」を使うと、相手によってはキョトンとされてしまうことがあるのだ。

     

     また名前を知っていれば、「博さん」「和夫さん」と言った具合に言うのも可能だが、これも英語圏と違ってお連れ合いの男性名を使う習慣が、まだしっくりと日本社会に溶け込んではいないのを感じる。

     

     日本語は細やかで相手の気持ちを思いやる言い方が多いのは嬉しい。だが一方話し手との距離、年齢、立ち位置の違いなどが微妙に絡み、言葉使いに神経を使わなければならないこともまた多いのである。

     

    さて自分の配偶者を呼ぶ時は?

     

     仕事を持ち一見自立しているかに見える女性の口から「主人が・・・」との言葉が聞かれる時は「ふ〜ん?!」と思うが、一般的にはまだこれが主流であるようだ。

     

     もちろんこれは年代によって違いがあるのも確かで、昭和生まれの人にはやはりこの呼び方が多いように見受ける。だがそれでは平成生まれは皆「夫」かというとそれもないようで、育った環境なども左右するのだろうかと思う。

     

     ああ、「(my)wife」「(my)husband」で済む英語の何と簡単なことか!

     

     

     

     

     

     

     

     

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