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寄稿文 カナダ - 日本

<< ご機嫌よう さようなら! | main | カナダ国内移住体験記(1)トロント市からBC州ビクトリア市へ >>
BC州ビクトリア市で「Field Trip Project」展覧会
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    【東日本大震災に思いを馳せ】
    トロントのアーティスト武谷大介氏ほ展覧会
        9月15日までMaritime Museumで

       

    トロントに拠点を置き、カナダ・日本・アジアなどの
    大都市で精力的に展覧会を開催しているアーティスト
    武谷大介(たけや・だいすけ)氏は、
    2011年3月に
    発生した東日本大震災直後のトロントでの募金活動
    でも活躍し、その名を知る人は多いはずだ。
     

    大惨事が人の記憶から薄れつつある中、武谷氏は更に
    アートの分野において関連の活動を広げ、現在
    Field Trip Project」と題した展覧会をBC 州バンクー
    バー・アイランドのビクトリア市で開催している。

    6月半ばから9月8日までの予定で、会場は美しい
    州都の一角に建つ
    The Maritime Museum of BC
    BC海洋博物館)である。

    この展覧会のカナダでのデビューは、今年2月末、
    オンタリオ州ケンブリッジ市にある
    Idea Exchange
    Design(トヨタカナダ、ポーラ美術振興財団から助成金)
    であった。
    ビクトリア市はカナダ国内では2カ所目になる。
     


    武谷大介

    武谷氏が最初にこのプロジェクトを思いついたのは、震災
    直後に被災地を訪れた折に、心に大きな傷を負った子供
    たちを対象にアートのワークショップを行った時に始ま
    る。
    当時、学校の体育館には全国からの支援物資の衣類や日用
    品がたくさん集まっていたが、中に使用されずに廃棄処分
    になる予定の中古のランドセルが山のようにあるのを目に
    した。
     

    これらをアート作品として再生させ、復興支援の思いを
    巡回する作品展としてつなぎたいとの考えがひらめいた。
    「この悲劇を長く引きずるのは余儀ないものの、しかし
    悲しみに浸るだけではなく、それを乗り越え、立ち上が
    り、再建しなければならない」と思い、宮城県女川
    (おながわ)町出身の中学の美術教師、梶原千恵さんと
    共にプロジェクトを実行に移した。日本ではすでに
    20
    カ所で展覧会を開催している。 

    参加アーティストたちは、日本とカナダからの合計70
    ほどだが、同時に展覧会会場がある
    BC州のアーティスト
    や子供たちにも作品を募集し、地震・津波が起きた被災
    地・被災者に思いを馳せて、ランドセル(英語ではナッ
    プザック)に寄せるそれぞれの気持ちを表現してもらっ
    たのだ。
     



    武谷氏は作品づくりにあたり次の3つの条件を出した。
    何カ所もの展覧会場を回ることを予測し、丈夫なこと、
    重過ぎないこと、悲劇ではあるものの将来に向けての明
    るい兆しが見えること。


    その結果、ランドセルを媒体として、唯一無二の数多く
    の作品が生まれたのである。詩的な趣を感じさせるもの、
    日本のポップカルチャーを彷彿(ほうふつ)とさせるも
    の、唯物的な感じを抱かせるものなど、いろいろだ。


    だが一番大切なことは、展覧会を見た人々が人間には抗
    (あらが)うことができない自然の脅威に真摯(しんし)
    に向き合い、作品を通して心に深く感じた思いを長く保持
    することだと思う。
     

    武谷氏は、「時の経過と共に記憶が風化されるのは免れ
    ませんが、誰でもがランドセルを気軽に触れるなどして、
    アートを通して文化交流の会話、きっかけ、または興味
    を持ってもらえたら更にうれしいです」と言う。
     




    武谷氏は、ビクトリアからはカナダを東に向けて移動し、
    途中、出来るだけ多くの町で展覧会を開催することを熱望
    しており、来年末には盛大なフィナーレをトロントで飾り
    たいと願っている。
    しかし「個人で始めたプロジェクトですから、運送費の捻出
    (ねんしゅつ)さえままなりません。でもなんとか継続させ
    ることで、被災地で復興活動を続けている人たちに光を与え
    ることが出来ればと思っています」と、果てることのない夢
    を紡いでいる。
     

    8月には、東京・新宿区主催の「新宿クリエーターフェスタ
    」で「遠足プロジェクトアジア」を立ち上げる予定である。
    加えて、フィリピンやインドネシアでも大きな自然災害があ
    る中、アーティストたちがネットワークを形成し、災害への
    予備と被災後の復興について考えるプラットフォームを作り
    たいとも考えている。
     


    Field Trip Project」ホームページ
    ideaexchange.org/art/exhibition/field-trip-project



     
     
     
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