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寄稿文 カナダ - 日本

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カナダ国内移住体験記(4)トロント市からBC 州ビクトリア市へ
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    5200 キロ余の旅の始まり

    トロントを出発した5月14日(水)の昼近くはうす曇りの空
    模様だったのが、一泊目のオンタリオ州ロンドン市に着く頃
    にはすっかり雨模様。

    「遣(や)らずの雨か・・・」と粋がったり「雨降って地固
    まる」などと自己奮起させてみたり・・・。
    しかし、心身共にトコトン疲れていた出発の日の走行距離を

    200キロほどに抑えたのは正解でした。
     

    移住記(4)
    雨のシブキで前方が全く見えない時もあるハイウェー
                          赤いテールランプだけが頼り


    ダンボールが山積みされた引っ越し荷物の間にあるベッド
    で、仮眠状態を繰り返していた日々の後に、しばらくぶり
    にホテルの白いシーツに寝ることの爽快さは例えようも
    ありませんでした!
     

    夫は典型的なカナダ人家族のご多分にもれず、子供の頃は
    夏になると家族全員で何度も車の旅を経験しているため、
    「車での旅行心得」のような確固たる考えを持っているの
    です。


    例えば、一日の始まりは、早朝にホテルで朝食を済ませ、
    町の人々が出勤で動き出すラッシュアワーの前に渋滞の
    ハイウエーを抜け、出来るだけ目的地に近い所まで走る。

    ランチは軽く済ませて夕方は早めに宿泊先にチェックイン
    し、近くのレストランで夕食を終わらせ、夜は早めに寝る
    といったふうです。
     


    普段は夜更かしの私たち2人が、理想的な日程とは分かっ
    ていても、まるで健康優良児のスケジュールのようなもの
    にすぐに慣れるのは難しいのですが、出来るだけ朝早く
    出発するよう心がけました。


    もちろん旅に不慮の出来事はつきものです。天候にも左右
    されますし、予定ルートのハイウエーが工事中だったり、
    大きな交通事故のために遠回りさせられたりなど、計画
    通りに行かないこともあることは当然予測していました。
     

    移住記(4)
    ハイウエー事故で渋滞に遭うと予定が大幅に狂ってしまう 


    広い国土が人間性に及ぼす影響を考える

    しかし旅を終えた後にその距離を見ると、前もって予測
    していたものと余り違いがないことが分かります。
    9泊
    10日の旅ではアメリカの7つの州を走り抜け、途中、
    観光地への寄り道も加え、走行距離は約
    5200キロ余り
    でした。


    一体この距離がどのくらいか日本の地図で比べてみました。
    計り方でいろいろ違いはあるものの、
    JALのフライトマイル
    で検索してみると、北海道釧路市
    ⇔沖縄県那覇市までが
    2500キロということですから、日本を一往復余りした
    ことになるわけです。
     


    確かにアメリカ大陸はとてつもなく広いです!
    「デッカイ!」と少々乱暴な言葉を持って表現したい
    くらいです。

    もちろん場所によってその風景は異なりま
    すが、走っても走っても見渡す限り荒涼とした背の低い
    セイジの潅木(かんぼく)が生い茂る荒野に、人の手
    によって造られたハイウエーだけがただただ一直線に延び
    ている・・・と思いきや、「まさか、こんな所に?!」
    と思う赤土の崖(がけ)の上に家が一軒ポツンと建って
    いて煙突からの煙が見えたりするのです。
     


    そんな時、私は、常住しているかどうかは別として、
    このような場所にも人間の営みが見られることにある種
    言い知れない感動さえ覚えました。
     

    移住記(4)
    こんな赤い岩山の上にも人の営みがあるようです 

    移住 4
    どこまでも一直線に伸びるハイウエー 

    果てしなく広がる国土というものを、今回、身をもって
    体験し、私はその広さが国民性や人間性にどれほど影響
    するのかと、何度も思いを巡らせました。

    加えて日本のような小さな島国に生まれ育った日本人で
    ある自分自身のありようと、これまた何度も比べても
    みたものです。
     

    では、どんなルートを通ってこの5200キロ余りを走り抜
    けたか、その宿泊先を記すと以下のようになります。


    London, OntarioUnion Pier, MichiganAustin, Minnesota
    Rapid City(2泊), South DakotaCody, Wyoming,
    Idaho Falls, IdahoPendleton, OregonAnacortes,
    Washington
    Sidney (Victoria), BC 


    ルートの途中には幾つもの珍しい観光地がありましたが、
    ここではその内4カ所ほどを案内してみましょう。
     


    4人の大統領の顔が彫られたラシュモア山

    トロント出発から4日目、サウスダコタ州。
    アメリカ合衆国建国に名を残す4人の大統領
    (ジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファ
    ーソン、セオドア・ルーズベルト、エブラハム・
    リンカーン)の巨大な胸像が高さ
    18メートルの
    白い花崗岩に彫られているラシュモア山国立
    記念公園(
    Mount Rushmore National Memorial
    に車を走らせました。
     

    余りにも有名な観光地ですから、写真では知っ
    ていても、実際にその場に立ってみると、その
    巨大さと、
    400人もの作業員を動員し1927年から
    14年かけて造ったといわれるモニュメントは
    やはり迫力があります。

    硬質な岩盤のこの地が選ばれたのは、年月で
    自然風化しないようにとのことです。
     

    移住記(4)
    4人の大統領のモニュメント 

    同じ大陸にありながら、アメリカに来てカナダとの違い
    に驚くことの一つが、彼らの「国旗好き」です。

    この国は個々の州と連邦は国家主権を共有しながらも
    独立した主体であることから、それを「合衆国」として
    まとめるには「国旗という象徴」を持つことがとても
    大事なのだろうといつも思うのです。

    ですから、こうした公共の場所には「これでもか!」
    というほど星条旗がはためいています。
     

    でも州と連邦の関係はカナダも似ているのに、アメリカ
    のように「一つの旗の下に」という、ちょっと押し付け
    がましい愛国主義的な感覚がないカナダから見ると、
    どこか違和感を感じてしまいます。
     


    インディアンの巨大な岩面彫り「Crazy Horse

    ここには、4人の大統領のモニュメントから20数キロほど
    の所に、ラコスタ・スー族インディアンで「
    Crazy Horse
    」(クレージーホース)と呼ばれた戦士の巨大な岩面彫
    りの彫刻もあります。


    1947年にラコスタ族の酋長が、近くにある4人の大統領
    の像より大きなものを作り、「インディアンにも偉大な
    英雄がいることを白人に知ってほしい」と、コルチャック
    ・ジオルコウスキーと呼ばれる白人彫刻家に依頼した
    ことからプロジェクトが始まりました。
     

    今も未完成ですが、1982年に彼が亡くなってからは、
    家族(5人の息子と5人の娘)がその遺志を受け継ぎ、
    公費の援助を受けずにメモリアル維持基金を運営して、
    現在も彫り続けています。

    出来上がれば高さ
    170メートル、長さ195メートルの世界
    最大の彫刻になる予定です。
     

    移住記(4)
    Crazy Horse」と呼ばれたインディアンの彫刻 

    移住記(4)
    完成予想のモニュメント 

    しかし本当は、実在した Crazy Horse と呼ばれた人の写真
    は一枚もなく、白人彫刻家の想像の中での姿・形の
    インディアン像であるともいわれ、これには賛否両論が
    あるようです。
     

    こうした岩山の多い Black Hills と呼ばれる地域に一番
    近い街は
    Rapid City(ラピッドシティー)です。ここには
    ダウンタウンの中心部の街路のあちらこちらに、
    ブロンズで造られた歴代大統領
    43人の立像が飾られて
    いることでも有名です。
     


    トーマス・ジェファーソン元大統領の像を撮影している私の影

    移住記(4)
    ジョン・F・ケネディ第35代大統領が銃によって暗殺された
    後を引き継いだリンドン・ジョンソン第
    36代大統領の立像は、
    皮肉にもガンショップの前にあります。

    店中にずらっと並ぶ銃器に足がすくむ
     

    移住記(4)


    間欠泉噴き上がるイエローストーン国立公園

    岩山の多いサウスダコタ州に隣接するのはワイオミング州。
    ここには同州北西部を中心として、アイダホ州、モンタナ
    州にまたがるイエローストーン(
    Yellowstone)と呼ばれる
    世界最初の国立公園が存在します。
     

    この地域は北アメリカ最大の火山地帯で、現在でも地下に
    大量のマグマがたまっていて、近い将来(数十万年以内)
    に噴火を起こす可能性が高いと言われています。


    いつ起こるかは分からないわけですが、まるでそれを予兆
    するかのように、さまざまな間欠泉、温泉、地熱などに
    よる見どころがそこここにあり、煙を噴き上げています。
     

    移住記(4)
    いたるところに見られる間欠泉の煙 

    この地域は、オオカミ、アメリカンバイソン
    (バッファロー)、ワピチ(エルク)の群れなどが自然
    生態の中で生息していることでも有名です。
     

    移住 4
    ハイウェーのすぐ横で悠々と草を食むアメリカンバイソン 

    この観光地を最後に、私たちは大陸の西に向けて
    ジャガイモの生産地で有名なアイダホ州
    Idaho Falls を通り、
    一路、北西海岸に位置するオレゴン州
    Pendleton に入り、
    北方のワシントン州
    Anacortes へと、毎日数百キロを走り
    抜けて行ったのです。


                    ・・・つづく
     





     
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