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寄稿文 カナダ - 日本

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カナダの一夫多妻社会(Polygamy)
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    ヒラリー氏

     

    ヴィクトリアの海辺から


    Vol.10(2015年10月27日)
     
     
    その日私は、早朝のアポがあったためコーヒーを飲み飲みサーッと新聞に目を通していた。

    もしそこに、デップリと肥え黒い野球帽をかぶった「あの男」の顔写真がなかったら、きっと見落としていたことだろう。それほど小さい記事だったのだが、表題に「Polygamy」と書かれていたこともあってハッと目が釘付けになった。

    すでに78年も前になるが、当時のマスコミが盛んに取り上げていたニュースの一つが、このウィンストン・ブラックモア(Winston Blackmore)という男が組織する宗教セクトのことであった。

    BC州の話であったから西海岸では特に話題をさらったことであろうが、男はロッキー山脈の麓にあるBountifulという町の近くで、宗教の自由を盾に「神の名のもとに」一夫多妻制社会を形成しているのである。

    この宗教団体のことは、すでに何度か報道されていたいたのだが、その時はヴァンクヴァー・サン紙のDaphne Bramham記者が『The Secret Lives of SaintsChilds Brides and Lost Boys in Canada’s Polygamous Mormon Sect』と題する本を上梓したことに加え、テキサス州の同種のセクトに警察の手が入ったことで更なる脚光を浴びたのである。

    吐き気を催すほど気色の悪い話でにわかには信じがたいのだが、セクトの長であるこの男には24人ほどの妻がいて、その女性たちとの間に100人以上の子供がいるとか。(一説によれば130人以上とも言われる)

    カナダでこのような事がまかり通ることにまず驚くが、その子供に配られる国からのチャイルド・ベンフィットだけでも月に43千ドルほどあるという。

    しかしカナダ人として出生届けが出ていれば国は支払いを拒否することは出来ないのだろうが、税務署が詳細を調べるといろいろときわどい不正も発覚しているという。


    この宗教団体はモルモン教に根ざした組織で、問題になっているのはお金の事ばかりではなく、人権蹂躙(じんけんじゅうりん)もはなはだしいセクトのあり方なのだ。

    暴力は日常的に行われ、教育も十分に与えず、また
    16歳以下の女の子たちを自由にアメリカの同様のセクトに移動させ、有無を言わせずに指導者が選んだ相手と結婚させるのである。

    その相手はと言えば、450歳も年上の男性である場合が多く、更には強制的に子を産ませ「出産は天国への道」などと言う信じがたい教義を立証しているのだ。子供たちは狭いセクト以外の社会を知らないため逃げることも出来ない。

    当然ながら、BC州は以前から問題を十分に把握しており、2005年にはRCMPによる調査が開始された。しかし問題が余りにも複雑で大鉈を振るには莫大な費用がかかる。

    それでも今回新聞に載った小さな記事によると、リーダーのブラックモアの組織する一夫多妻制度のあり方について、裁判員制度に持ち込むために十分な証拠があるかどうかをまず決めるために動き出したことが書かれていた。

    恐らく50人以上もの女性を殺害したと言われる元養豚業者Robert Pictonの裁判と同様、果てしもなく長い裁判になることは容易に想像できる。

    そして長引けば長引くほど無駄な税金が使われるのだ。理不尽な話である。(ため息!)
     





     

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