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寄稿文 カナダ - 日本

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ビクトリアの墓地に眠る・・・あの坂本龍馬の隠し子が!?
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    ヒラリー氏

     

     今回は「歴史とはかくも興味深いものだ」と言う一つのお話である。

     

     日本で教育を受けた者なら、歴史の時間に必ず聞かされた「坂本龍馬」という名前を知らない人はいないだろう。どんなことをした人かを一言でいえば「江戸幕府を倒すきっかけを作った人」と言える。

     

    坂本龍馬の現存写真

     

     1850年代前後の幕府は、全国の諸藩をまとめる力が弱くなっており、重ねて帝国主義に入った列強な欧米の進出で諸外国が通商を求めるのを拒絶する力もなくなっていた。次第にこのような幕府では日本を守れないと考え、倒幕し天皇の元に統一した国家を作ろうと考える人が現れたのだが、その一人が龍馬だったのである。

     

     1835年に高知で生まれ一生を倒幕のために奔走し、33歳の若さで暗殺されたとなれば、その波乱万丈の生涯に今でも思いを馳せる人が多いのは頷ける。まして後にその激動の時代に大活躍した彼に隠し子がいて、その子がビクトリアで亡くなりエスクァイマルトの墓地に埋葬されているとなれば、カナダ住まいの我々には耳をそば立てずにはおれない話である。

     

     読者の中にはバンクーバー新報(http://www.v-shinpo.com/special/3782-special170615)を読まれている方も多いかと思うが、616日発行のメルマガの一面はこの記事で飾られていた。驚くことにバンクーバーには「カナダ龍馬会」というのがあり、会長はそのバンクバー新報の社主である高知県出身の津田佐江子氏とのこと。

     

     この話が何故流布されたかと言うと、1981年に発行された「草野家家系史明暗記録‐生命の中に現存する先祖」(草野重松著)という資料に、著者の父・草野貞重が1869年に一歳の男の児(春馬)を連れた遊女(おさだ)を身請けしたことが著されており、加えて著者がその姉(貞重の娘)から聞いた話として、おさだが『自分の連れて来た子は坂本龍馬の子だ』と述懐したと紹介されているというのだ。

     

     現時点ではこれだけの資料しかないわけで、当然ながら史実の当否は定かでない。だが長崎では、当時この春馬という男の子が龍馬の子であることは良く知られていた事実であったとか。まだ龍馬がそれほど世間に知られる前の話しであることから、売名行為ではなく信憑性があると見る向きが多いと言う。

     

     さてこれに絡む事柄として更に私の耳目を集めたのは、7月末に翻訳本の発行が予定されている西海岸を中心とした日系カナダ史「Gateway to Promise」(日本語仮題:希望の国カナダ・・・、夢に懸け、海を渡った移民たち)という本の中に、草野春馬の話が掲載されているためである。

     

    7月末に日本語版が上梓される予定

    邦題は「希望の国カナダ・・・、夢に懸け海を渡った移民たち」

     

     私は16人の翻訳者を得て、構想から出版まで二年を掛けて創り上げつつある400余頁にも及ぶ翻訳本に、この若者の死を悼む話がでていることに何やら不思議な時空の一致を感じるのだ。

     

     中でも当時この若者の死を知った、ビクトリア在住の甲山きよさんという女性が絡む話しである。彼女はお産婆さんとして当市の日系社会では知らない人のいなかった存在であったが、異国で一人眠る若者を悼み月の命日には必ず墓参していた。

     市内から往復3時間を掛け徒歩で10キロの道を通い、強制移動でビクトリアを離れるまでそれは続けられたという。実に胸を打たれる逸話である。

     

    草間春馬の墓

     

     

     

     本当に草野春馬氏が龍馬の子であるかどうかは、現今の最先端技術を屈指すれば容易に分かることなのかは知らない。だがその真実は実のところ知りたくもあり・・・、また一方、このままロマンを感じながらそっとしておきたい・・・気もするのだ。

     

    補修工事が行われているため鉄柵などが見える

     

    綺麗に整備された墓地の一角に草間春馬の墓はある

     

    お墓の入り口の目印

     

     何はともあれ、7月末に発売される予定のこの日系カナダ史の翻訳本は、読者の期待を裏切らない壮大な歴史書であることに間違いはない。

     

     発売の折りには一読下さることを切望している。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    | - | 12:23 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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