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寄稿文 カナダ - 日本

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国際結婚、そして二重国籍
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    ヒラリー氏

     

     

     自著「日本人の国際結婚〜カナダからの報告〜」(彩流社)を、私が書き終えたのは20105月であった。題名が示すように、これは国際結婚をしてカナダに住む日本人何人かにネットで調査を行い、電話インタビューなどもした結果をまとめたものである。

     

      考えてみるとすでに7年も前のことになる。となると当時は綿密に調べ上げたものの、今から見ると調査数字などは710年も前のもということになる。

     

     

     その時すでに、日本国内でも「国際結婚」などはもう何も珍しい現象ではなかったし、年ごとに更に増大するであろうことは誰もが予測していた。

     

     では法的な面で当時と一番変わったのは何か。それは20144月から日本もハーグ条約批准国の一員になり、効力を発揮し始めたことだろう。

     

     今では広く知られているように、国際結婚をして子供がいる場合、一方の親がもう一方の親の同意を得ることなく、子供を自国へ連れ去る事件から子供を守るための国際ルールである。1980年にオランダのハーグで制定された条約だが、日本は長い間これに加盟せず、そのため子供の親権のことで多くの問題が生じていた。

     

     もし子供が親の都合で、それまで住んでいた場所から急に他国に連れて行かれれば、慣れ親しんだ環境や言語から切り離され、新たな場所で大変な適応を迫られる。こうした生活の急変は子供に悪影響を与えることが多いため、元の居住国に戻すことを原則としているのである。

     

     私は拙著の調査中に、カナダ/日本間で生じたケースの親たちに話を聞く機会を持ったが、誰もが異口同音に日本の法整備の遅れを嘆いていた。しかしこの春で法の適用から3年になり、外務省の最近のまとめによると「日本から外国に」「外国から日本に」向けた返還申請のうち、実現されたのは30%程という。それぞれのケースによって必ずしも返還しなければならないとは限らず、例外規定もあるようで興味深い。

     

     また一方この数年間に全く変化は生じず、ロビー活動は行われているとが聞くが、変化の兆しが一向に見えないのが「二重国籍」の問題である。日本の国籍法では外国籍を同時に持つ者は、22歳までにそのどちらかを選択しなければならない。

     

     欧州では出生などで得た外国籍の保持を認める条約が97年に採択されており、7カ国で承認していないのは日本だけと聞く。日本政府は、重国籍が原因で起こる具体的な弊害はないと認めているにも拘わらず、未だに何の動きもない。

     

     そんな中最近起こったのが、7月18日の民進党党首蓮舫氏の「戸籍開示」問題である。昨年からゴタゴタと続いている台湾との二重国籍問題に区切りを付けたいとの意図で「公党の代表」として説明する責任を感じたからという。極めてプライベートな情報の開示は、「自分の場合は特例」なので、悪しき前例にならないことを望むと強調した。

     

    27日付けで民進党党首を辞任した蓮舫議員

     

     これで思い出されるのはハワイ生まれにも拘らずアフリカ系のルーツを持つオバマ前大統領に対し、オバマ氏が執拗に迫った出生証明書の開示問題である。もちろんカナダでも国会議員などの公人は、カナダ国籍を持っていることは当然だが、重国籍を認めるお国柄。一つの国籍しか保持出来ないということは聞いていない。

     

     

     日本はこれから益々少子高齢化が進すみ、若い働き手を外国から確保しなければならないのは火を見るより明らかである。いつまでも同じ轍の上をグルグル回って議論ばかりしていないで、カナダのように、多様な社会の構築に勇気ある一歩を踏み出してはどうか。

     

     

     

     

     

    | - | 07:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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