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寄稿文 カナダ - 日本

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青函トンネル30周年
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    先日日本からのニュースで青函連絡露ンネルが開通して3月7日で30年になる事を知った。

     

     

    周知の通りこれは、本州と北海道を結ぶ海底トンネルである。荒波で有名な津軽海峡の海の底を通過するのだが、二年前の2016年3月からは新北海道新幹線も通るようになった。

     

     

    文字通り二つの陸地を結ぶ大動脈であるが、今はその老朽化も進み多くの課題があるという。しかしそれでも改善に挑みながら、人やモノを日々運び続けていると言う。

     

    このニュースを読みすぐに思い出したのは、もう10余年前に一人旅で竜飛岬まで行き、本州最北端の地に立った時に見た波の荒さだった。

     

    それは聞きしに勝るもので、ともすると強風で体が揺らぎ、何かにつかまらなければ吹き飛ばされそうになる。

     

    そんな場所に出かけたのは、長い事寄稿している青森のタウン誌に挨拶に行った帰りで、季節は冬を迎える直前の11月初旬であった。私が訪れた日を最後に翌年の4月中頃まですべての観光施設が閉じられると聞かされた。

     

    地下にある青函トンネルミュージアムにも脚を延ばしたが、文字通り観光客は私一人。それでもケーブルカーを動かしてくれ、礼儀正しいちょっと青森訛りのある案内嬢が一人付いて、丁寧に説明してくれるのをじっくりと聞いた。

     

    トンネルの構想から完成までは24年間を費やしたという。その間の出来事を立体モデルで再現し映像や音も交え展示されており、工事がどれ程難航を極めたかを目の前に見ることが出来るのだ。実際掘削に使われた器械,機械類も置かれており当時を忍ぶことが出来る。

     

    たった一人の観光客のために、余り時間を取らせるのは悪いとは思ったのだが、展示を見ながら進む内に私は何か胸にこみ上げるものがあるのを押さえることが出来なかった。

     

    「人間ってこんな難題にも果敢に取り組み、完成させてしまうのか!」と思ったら自然と涙が溢れてしまったのだ。

     

    私は自分の想像を超える凄い創造物を見ると、すぐに感動する癖がある。例えばパリのノートルダム寺院、スペインのサグラダファミリア、ヨーロッパや日本で訪れた数々のお城・・・。

     

    それらの建設に伴って犠牲になった人々を思うと涙を抑えることが出来ないのだ。

     

    もちろん青函トンネルもその一つ。

     

     

    案内嬢が訝しげにチラチラと顔を見ているのに気づき、心の内を説明すると「沢山の観光客の方が来られますが、お客さんの様に感動する人は余りいません」と言われてしまった。

     

    当地を訪れる人の中には、断崖から飛び降りて自殺をする目的の人もいるとかで、私の涙は何か問題があって悲しみを抑えているのかと思われようだ。女の一人旅となればそう思われたのも無理からぬ事と、後から一人苦笑してしまった。

     

    折も折りトンネル完成から30年というニュースを聞いた直後に、何ともタイミングよく「海峡」という映画を見ることが出来た。もちろん映画となればある程度の虚飾はあるだろうが、改めて諸々の詳細を知った。

     

    地質調査の開始は1946年であったものの、最初は誰も信じなかったトンネル工事を実際に開始させる大きなきっかけは、1954年に起きた青函連絡船・洞爺丸が台風で転覆し、貨物船を含め1430人が犠牲になった事故だったと言う。10年後の1964年に着工したのである。

     

    それにしても、帰りにバスでJR津軽線三厩駅まで戻り、駅前の店で買った小粒の乾燥ホタテのスナックは今でも味が忘れられない。カナダに戻ってからその感激度をお伝えしたくて 製造元にお礼の手紙を送ってしまった。

     

    その味は私にとって「想像を超える凄い創造物」であったからだ。(爆笑)

     

     

     

     

     

    | - | 02:49 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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