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寄稿文 カナダ - 日本

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バンクーバーの「麻薬特区」施設存続をめぐり連邦と州政府が対立
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    毎週金曜日発行の社会派週刊誌「週刊金曜日」
    月一回カナダ事情を発信
           


             第6回 2011年6月24日発行

            SIS


    カナダの中では比較的温暖で風光媚美なバンクーバーは
    、「世界で一番住みやすい街」の一つに何回かランクさ
    れている。
    しかし、ここには凶悪な事件や麻薬の温床として悪名が
    高い「イーストサイド」と呼ばれる地域がある。

    その真ん中に北米で唯一の「セフ・インジェクション・
    サイト(SIS)」という施設が、自由党政権だった
    2003年に設立された。誰でも自由に出入り可能で、
    スーパーバイザーの監視の下、無料で麻薬を打つことが
    出来る場所である。

    もちろんカナダでは、ドラッグの使用・販売は違法だが、
    当局の監視下にあることで、この施設に限り特区として
    免除されている。

    SIS
    From 「Vancouver Coastal Health」

    今この施設が存続の可否を巡って大きく揺れている。

    「否」と見るのは、ハーパー首相率いる保守党である。
    06年に少数派ながら政権を握って以来「ヘルスケア
    の無駄使い」と強く反発し、また法の線引きにも疑問
    を呈している。

    この5月の選挙で多数派政党になったことを受け、各
    方面に徐々にその力を強めているのだ。

    一方、州政府を中心とした地域の擁護団体は、存続の
    目的や意義を訴え続けている。
    当施設は一日に800人ほどが利用しており、過剰投与
    の予防指導、注射針の使い回しによる
    HIV/AIDSC型肝
    炎などの蔓延を防止していると主張。

    SISは、麻薬常用者は「病気」とみなし、カウンセリ
    ングで解毒して立ち直る人々にも手を貸していることも
    訴えている。

    このスラム地域での過剰投与による死亡率は、開設後の
    2年間で35%減少した。もし閉館になれば中毒患者は
    拠る所が失われ、以前のように裏通り、ファストフード
    店、図書館などのトイレを利用することになる。

    また、過剰投与で病院に搬送され入院するなどの悪循環
    に陥いれば、
    へルスケアの費用が逆にかさむことにもなる。

    ヘルスケアの運営には連邦から州への配分があるものの、
    その使い道は各州政府に委ねられている。

    州政府が施設の存続を訴えるのは、もちろん第一義は
    患者のためだが、連邦の介入で施設が閉鎖されるという
    例をつくり、今後さらに連邦が権限を拡大する契機とな
    ることを恐れているからでもある。

    SIS

    Vancouver: Around Eastside & Woodwards
    (From  Wikipedia)

    現在まで州・連邦間の2回の裁判では州政府が勝訴し、
    5月半ばにオタワの最高裁に持ち込まれた。

    判決の結果が待たれる。

          

    週刊金曜日URL:http://www.kinyobi.co.jp/



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