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寄稿文 カナダ - 日本

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知る人ぞ知るInter-Cultural Association (ica)of Greater Victoriaの活動
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     移民としてビクトリアに最初の一歩を踏んだ人々の中には、ICAと呼ばれるこの組織のお世話になった人は多い。もちろん日本人の中にもいる事だろう。知る人ぞ知るその活動は、BC州で1971年に設立され、多くのNew Comersに各方面の手助けをしている。

     

     それぞれの理由で自国を離れ、カナダと言う未知の国で新たな一歩を踏んだ経験のある人たちには覚えがあるだろうが、新開地での生活には誰も希望と同時に一抹の不安を感じるものである。

     

     

     英語クラスも常時開講しており助けになるが、日々の生活の第一歩を踏み出すには多大な勇気を必要とする。だが年月が経ち生活に慣れると共に、移民たちは自信と勇気を得てカナダ社会の一員として同化して行く。

     

     興味深いことにこの組織は、移民の人々へ手を差し伸べるに留まらず、いわゆる弱者の立場に立った視点で他の多くの活動も行っている。

     

     例えば6月半ばに二日間に渡って開催された「A Conversation about Ageism & The Value of Aging Across Culture」というイベントは、老齢者への社会の差別や加齢に伴う自身の思いなどを語りあおうというものであった。

     

     カナダの素晴らしいところは、こうした催し物に必ず背景の異なる他文化の人々を巻き込んで行われることである。

     

     ヨーロッパ系の白人が特に多いビクトリアでは、バンクーバーやトロントと違い、国が推進する多文化主義という言葉が浮いてしまう感じさえすることがある。

     

     筆者はトロントから当地に国内移住して来た数年前、ここは「白人の最後のフロンティアである」と聞かされて心底納得したのを覚えている。

     

     どんな会合に出てもパーティーに行っても、いわゆるvisible minorityである可視的少数派の出席はとても少ないか、皆無であることも稀ではないからだ。

     

     そんな中、今回のイベントはAcross Cultureと言う謳い文句や、またこのイベントをどのように仕切るのかに私はとても興味をそそられた。とは言え出席してみれば、やはり95%はヨーロッパ系白人であることに変わりはなかったが・・・。

     

     日本でもシニア向けのイベントに参加するのは女性が多いのが常だが、ここも例外ではなかった。

     

     夫妻での参加も何組かあった中、外見はお歳を感じさせられるものの、元気で溌剌としたシニア女性が多くを占めていた。

     

     日本人と違うのは、他人の思惑などを余り気にしない為、どんな質問にも多数の意見が飛び交うし、デモストレーションでは臆せず積極的に人前に出る。

     

     

     また「シニアに対する社会の偏見に遭遇したことがあるか?」の質問には、司会者が前に置かれた黒板代わりの紙にまとめて書くのももどかしい程の経験談が語られた。

     

     先日雇った若いガーデナーが、予想以上に木々の枝を伐採してしまったので、怒ったところ謝りもしないで「心配しなくていいよ、また伸びるから」と言われたとか、全くの他人から「honey」と呼ばれて「馬鹿にされた感じがした」などの話には、似たような経験をした人から大いなる拍手が沸いた。

     

     こうした話で打ち解けて来てからはグループセッションに入り、最初は二人一組になって自分の名前の由来やその意味を相手に伝える。例えばよくあるBarbaraMaryDavidと言った名前にも、付けた親の思いや本人の気持ちがありそれぞれの出生が感じられて興味深い。

     

     

     次にグループは数人に拡大されて、日々の生活の中で感じている思いや、過ぎ越し方の思い出などを自由に発表する。言って見ればそれは自己開示と言えるだろうが、決して強制するものではなく、どんなテーマでも語り部の人以外は静かに聞くという姿勢は守らなければならない。

     

     発表者のテーマに対して聞き手たちは決して「自分も同じ経験をした」とか、「そういう時にはこうした方が良い」等の意見は言わないことが鉄則。一人の持ち時間は3〜4分程と限られていて、話し終わったら全員が一言「Thank you」と言って話し手を労う。

     

     会の終盤には、各グループから選ばれた一人が会場の全員の前で同じ話を披露する。笑いを誘う話、ちょっとしんみりとする話、多くの共感を得る話・・・等々。

     

     

    会の進行をしたファシリテーターのアフリカ系カナダ人女性

     

     自分とは違った生き方や考え方を知るのは楽しく、有意義な時間であったし、会の運び方に無駄がない事に感心させられた二日に渡る各二時間余りのイベントであった。

     

     

     

     

     

     

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