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寄稿文 カナダ - 日本

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いまだに発見される日本人移民の足跡
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    ヒラリー氏

     

    日系移民の居住跡

     

     今月7日にVintage Newsという媒体から「Abandoned Japanese Village Discovered in Canadian Forest」と題するニュースが配信された。すでにお読みの方もいる事と思うが、内容を簡単に要約してみたい。

     

     本土のノース・バンクーバーにあるCapilano Universityの考古学者Bob Muckle教授は、過去14年ほど、春になると学生を引き連れて、大学の更に北方に位置するSeymour River Valley辺りを発掘して来た。

     

     目的は今から100年ほど前の192030年あたりに、ヨーロッパから移住した人々の足跡を探るためであった。考古学の発掘と言うのは、予期していた物が全く発見されない事もあれば、反対に予想さえしなかった物が木々やシダに覆われた下から掘り出されることもある。

     

     ことは2004年にさかのぼるが、教授は一体を発掘の最中に、日本人が昔居住していたのではないかと思われる幾つもの品々を掘り出したのである。酒の徳利、ご飯茶碗、急須、時計、薬瓶、コイン、ボタン等など一千個以上にも及んだ。

     

     

     たゆまぬ発掘はつい最近まで続行され、過ぎ去った日々この地域に日本人がコミュニティーを造って居住していたことを確信するに至った。

     

     それは木材切り出しのための一時的な飯場ではなく、家族共々かなりの人々が住んでいたとなれば、「何故こんな山奥に?」という疑問が湧く。

     

     教授はその後の調査で、恐らく町に近い場所では日本人に対する排斥があったり、町中では経済的に困難でもあり、人里離れた山奥へと生活の場を移動したのではないかと言う。

     

     居住地域と見られる場所はフットボール競技場ほどの大きさで、辺りの木々は完全に伐採されている。そこに12個ほどの居住跡が見られ、有に4050人は住める広さという。

     

     また神社とおぼしき跡も発見され、一番平坦に整えられた一帯には、共同風呂の設備もあったようだと推測する。

     

     教授の調査記録によれば、1900年に州政府はHastings Companyという会社に木材切り出しの権利を与え、1918年にはエイキチ・カゲツと言う日本人のビジネスマンにも権利を移譲している。

     

     だがそれから6年後地域の伐採を終えた時、カゲツ氏はバンクーバー島にビジネスの拡大を求め移ったとみられている。

     

     しかし教授の調査でも分からないことは、この居住地がどれほどの期間存在していたのか、また住んでいた家族の名前なども謎のままであることだ。

     

     あくまでも想像の域だが、第二次世界大戦勃発後カナダ政府によって日系人が一掃されて強制収容所に送られる迄居住し続けた可能性はあるとみる。

     

     こうした考古学者と生徒たちのたゆまぬ努力によって、埋もれて永遠に省みられることがなかった可能性のある歴史が掘り起こされたわけである。

     

    ビクトリア市内にもある埋もれそうな過去

     

     彼等の努力はまことに称賛に価するものの、ビクトリアの町中にも日系史に取っては大事な場所ながら、近い将来歴史に埋もれてしまいそうな場所が幾つかある。

     

     その一つは、ダウンタウンにある日系人教会の真裏(516Fisgard)の、年輪を重ねたみすぼらしい建物である。ここは当時日本からの移民がビクトリアに到着した際に宿泊したオオサワホテルで、今も入り口には持ち主だったオオサワ・リンノスケの姓である「R」が真鍮で埋め込まれている。

     

     

     私が5年前にトロントから国内移住してすぐに見た時と今とでは、建物の様相は衰えるばかりで益々安いアパートと化している。

     

     

     いつの日かこの建物も、新しいビルを建てる金持ちのデベロッパーによって壊され、日系人の歴史が一つ消えるのであろう。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

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